↑唯一残されたのは、この映像だけです。ああ懐かしい金魚。

以前、うちには金魚がいました。1999年のことです。

こどもの保育園の夏祭りで金魚をもらってきたのがそもそもでした。ホームセンターで買った金魚を追加したのですが、夏祭りの金魚すくいでもらってきた金魚はすぐに死んでしまい、ホームセンター金魚だけが残りました。

水槽、ポンプ、水草、薬品、餌、飼い方の解説書にいたるまで、必要なものは全部買い揃えました。こどもを餌やり当番にして、毎朝、餌を与えました。定期的に３分の１づつくらいの水を入れ替えるのは、ぼくの役割でした。金魚はすくすくと（丸々と？）育ちました。

１年後、また保育園の夏祭りがあり、やっぱり金魚をもらってきました。充分に消毒をした（←そのつもりだった）のち、それらニューカマーも水槽に入れてやりました。しばらくして、水槽内には病気が蔓延し、一匹さらに一匹と、金魚は死んでいきました。ぼくは残された金魚を救うために、あらゆる手を尽くしました（←そのつもりだった）が、結局、全部死んでしまいました。一匹目が発症してから、わずか１週間くらいの出来事だったと思います。死んだ金魚たちは、家の裏の木の下に埋め、弔ってやりました。

もうぼくには新しい金魚を飼う気力はなく、金魚用品をぜんぶフリマで売ってしまいました。まとめて1400円だったと思います。

あれから４年、家は別のところに引っ越しました。そこには別の人が住んでいて、金魚を埋めた場所にあった木は、切り倒されてありません。