とくに日本の行政を批判するとき、よく「外国では」と言われる。ここでいう外国とはもちろん、南米やアフリカやインドやトンガ王国ではなく欧米諸国のことだ。欧米を引き合いに出して、「日本はこんなに遅れている」「だから日本はダメだ」というわけだ。

ならば、欧米を導入すればよい。工場の海外移転や少子化・高齢化などで空洞化しつつある日本に労働力として呼び寄せ、税金を払ってもらうかわりに参政権を与え、公務員への門戸を開けばいい。帰化しない欧米人でも市民権を与え、政治や行政に積極的に参加してもらえばいい。首相がイギリス人だっていいではないか。 日本サッカーは世界の優秀なプレーヤーや監督が来ることによって急激に成長した。それと同じである。いまどき純血主義にこだわる理由がどこにあるのだろう。

近隣諸国つまり韓国、北朝鮮、中国などからも大勢の人々に来てもらって日本の政治や行政に参加してもらえばいい。多くの同胞が市民権を得て政治や行政を担っている国と友好関係を結ばない国なんて、あるのだろうか？それはもしかしたら「日本」ではないのかもしれない。だが、人々が平和に、安全に暮らすことより、「国」の姿のほうが大事なのだろうか？