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目ざすのは“ケ”だ!

(初版日:1999年11月10日、改訂日:2001年06月29日・2003年03月25日)

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学生時代に専攻していた社会学に、「ハレ」と「ケ」という基本的な概念があります。「ハレ」はお祭りとかお正月などの非日常的祝祭空間(時間)、「ケ」はいつもの畑仕事といった日常的空間(時間)のことです。

今後、地上波テレビは「ハレ」で、BSデジタル、CSデジタル、そしてブロードバンドなどは「ケ」としての住み分けがはっきりしていくのではないでしょうか。

地上波のテレビは娯楽があまりない時代の、かつての映画などの影響を受けて育ってきました。そこではわくわく・どきどき・びっくり的な、祝祭的ショーの演出が求められます。CMに支えられているだけになおさらです。

片時なりとも視聴者を離してはいけない、それが地上波の宿命であり、企画・構成・演出の基本です。

ではBSデジタル、CSデジタル、そしてブロードバンドなどはどうか。たくさんあるチャンネルをいちいち食い入るように見ていられません。また、制作サイドにも予算がありません。地上波なみの祝祭的な企画・構成・演出には金がかかりますから、できません。

でも「ケ」だと思えばいいのです。「ハレ」は濃密に凝縮されていますが、「ケ」は普段着です。密度は薄くていい、いや、薄いほうがいい。つけっぱなし対応の企画・構成・演出にすればいい。

そこに出ることは晴れがましいことでもなんでもない、普通に出て、それを普通に見る。地上波にくらべて視聴者数が少ないということは、もっと自由に番組を作れるということです。地上波と違った発想で、アイデア次第で面白い番組が作れると思います。