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私的ビデオ編集マニュアル(その1)

ビデオ編集をはじめるにあたって、その方法を研究しました。かなり個人的なマニュアルです。(初版日:2001年06月19日、改訂日:2001年08月02日)

<last updated:

システム構成

IBM ThinkPad iSeries 1424 モバイルIntel Celeron 400MHz Windows98SE …CPUはギリギリのスペック。メモリは160MBに増設、HDDは4.8GBから10GBに変更しています。ビデオ編集中によくフリーズします。

IEEE1394 PCカード REX-CBFW1-Lで、ビデオカメラ(SONY DCR-TRV7)と、40GBの外付HDD(DiF-GT40G)を接続。IEEE1394でDVCと共に接続しているために外付HDDに直接キャプチャーすることができません。内蔵HDDにキャプチャー、編集、エンコードののちに、素材のAVIファイル等を外付HDDに移動し、内蔵HDDの容量不足を補っている。

ソフトウェア Ulead VideoStudio 5.0を使用。PCカード添付のDVキャプチャソフトとDVファイルフォーマット・コンバータCompressAVI、Windows Media エンコーダー、Real Producerなども持っているが使わない。

外付HDDは接続状態が不安定なようで、ときおりファイル読み取りエラーが起きたり、ファイルシステムのエラーが起きる。ひんぱんにNorton Disk Doctorでチェックして使っている。

かなり苦しい構成ですが、これでも何とかなります。

撮影

DVテープのフォーマットをしたほうがいい、そうだ。フォーマットとは、テープ全体に適当な映像を録画しておくこと。レンズにフタをして録画しておけばいいだろう。これをしておくことでテープの途中に未録画部分がなくなり、一括キャプチャーしやすくなる。ほんらい、少なくとも僕の持っているDVカメラ(SONY VX1000,TRV7)では、普通に撮っているかぎり未録画部分ができることはないのだが、とくにVX1000の場合、いったんカメラを止め、再び回し出したときに、TCがゼロに戻ってしまうことがある。修理したのだが。またこの症状はテープによっても発生するのだという。とにかく、TCがゼロに戻らないように、フォーマット作業をすることにした。

カメラはなるべく固定したほうがいい。パンはかなり辛い。300kでもダメだ。動きのない映像なら300kでかなりキレイだが、でも映像は動くから映像なのであって、技術に絵づくりを制約されるのは、あまり愉快ではないが、限界は限界として知っておかなければ。また、パンとかクローズアップとか、始めと終わりのあるカットは使いにくい。とくにウェブ動画のように短い映像の場合は。

リソースを空ける

AllKillというフリーソフトを使ってほとんどのタスクを終了させます。

キャプチャー

Video Studio5.0でキャプチャー。キャプチャーした動画はコマ落ちしていることがあるので、確認したほうがいい。

静止画作成

  • PCカード添付のDVキャプチャソフト…全然画質悪い。
  • Video Studioの静止画キャプチャ機能…まあまあ。
  • 以前買ったSONYのDV静止画キャプチャーボードキット…これが最も画質がよい。

映像のサムネイル画像作成だけならVideo Studioで済むが、スライドショー作成などにはSONYのDV静止画キャプチャーボードキットを使ったほうがいい。

編集

Ulead VideoStudio 5.0ですが、安価に入手できたのでこれを使っていますが、使うほどに、気に入らない点が色々あります。

  • うちのシステムの問題もあるでしょうが、ひんぱんにフリーズする。
  • 作業中ひんぱんに、あるいは自動的にプロジェクトを上書きすることができない。フリーズしたら最初からやりなおし。
  • 「変更内容を適用」ボタンを押すのをしょっちゅう忘れて次のクリップの加工に移ってしまう。そうするとせっかくの加工内容がパーだ。加工したらそのまま適用してほしい。できればそのままプロジェクトを上書きしてほしい。
  • フィルタ機能が使いづらい。僕の場合はガンマ値、明度、彩度の調整だけなのだが、すべてのクリップの最初と最後に同じ値を入れ続けるのは大変。フィルタ設定に自分のよく使う値をセットできない。
  • 各ボタンが小さい。
  • 一括キャプチャー時だと思うが、INの時に一瞬「ビー」というノイズが入ることがある。

…などなど。メーカーには改善を求めたい。

そうでなくても、ビデオ編集はなかなか時間のかかる作業です。40GBのHDDもじきにいっぱいになりそうだし、あんまり手軽にできることではないですね…(ぶつぶつ)。

その他、ホームページビルダーを使って、.movか、.wmvを出力する方法もある。これだとアニメも出力できる。

プロジェクト設定をDVにするとレンダリングが早い。素材とプロジェクトの設定を同じにしておくとプレビューレンダリングの時間が短くなる。DVビデオを編集する場合には「AVI720×480 29.97fps DV NTSC」に。

クリップの音量調整をすること。

出力・エンコード

Windows Media Player用のストリーミングファイルを出力。

以前は、シングルレートのDual ISDN向け(103Kで再生)を選択していた。その理由としては、

  • Real Player用のファイルはレンダリングが早いが、サイズが大きく、画質はやや暗く粗く、動きにスジが出る。
  • Single ISDN以下のレートでは画質が悪い。100k程度が最低ラインだと思う。
  • 専用サーバーを使えばマルチレートで出力できるが、より手軽なWebサーバーを使ったHTTPストリーミング(擬似ストリーミング)を目指しているので、シングルレートしか選択できない。
  • しかし100Kならナローバンドでも見られないことはない。しかも画質はブロードバンドと一緒。
  • ブロードバンドでの視聴にも、100Kは許容範囲だと思う。

としていましたが、現在では、ナローバンド向け(56k)と、ブロードバンド向け(256kあるいは384k)の2種類を作っています。

ストリーミングファイルを作るには、

  • VideoStudio 5.0でいったんaviファイルを作成、それをWindows Media エンコーダーでエンコードする
  • VideoStudio 5.0でダイレクトにストリーミングファイルを作る

の2通りがありますが、比較検討の結果、VideoStudio 5.0でダイレクトにストリーミングファイルを作るほうがより高画質なことがわかり、現在ではその方法をとっています。Windows Media エンコーダーを使えば細かい設定も変えられるのですが、残念です。

以下、メモ書き。

コマ数は、PC用の15コマで(8コマはアニメ、24コマはVTR)←wmvではこれは設定できない。サイズは320×240、圧縮は「なし」でいい?サウンドは?

ビデオCDには、MPEG1(.dat,.mpg) *Real Producerには入力不可だが、Windows Media エンコーダーには使える。MPEG1で出力するには、320×240NTSC高画質で設定「NTSC VCD 352×240」と「MPEG1 NTSC高品質」では、データレートとオーディオで後者のがやや高品質。

DVDやBS,CS放送には、MPEG2。Windows Media エンコーダーには使えない。出力設定の「MPEG2 NTSC高品質」と「NTSC DVD 720×480」はほとんど変わらないが、後者のがやや高品質か?

Quick Time Movieを作り、これを標準AVフォーマットにするという方法もあるが、.movファイルは.aviファイルと同程度のサイズなので、現時点では要らない。

RealとWindows Mediaのテンプレート
Real 高品質 単一ISDN用 15フレーム 320×240 24ビット
Real 低品質 28k用 15フレーム 160×120 24ビット
Windows Media 高品質 不明 29.97フレーム 160×120 24ビット
Windows Media 低品質 不明 29.97フレーム 160×120 24ビット

Real Producerでは、

インプットできるのは、.aviか、.mov形式。圧縮されていない素材がいい、と書いてある。DVダイレクトは無理。

レートは、Dual ISDN(80k)がいい。Corporate LANの150Kもキレイだがファイルサイズが大きい。Video Studio5.0では高品質… 56k用(45K)、低品質…28K用(20K)、いずれも画質的に足りない。

サムネイル画像を作成

BMP→JPG

メタファイルを作成、アップロード

Windows MediaのVideo(拡張子.wmv)の場合には、以下のようにテキストファイルで書いて.wvxという拡張子で保存。ビデオファイルとともにWebサーバーに置く。

<ASX version = "3.0">
<Entry>
<Ref href = "http://www.***.or.jp/***/ビデオのファイル名.wmv />
</Entry>
</ASX>

メタファイルにURLを連続して入れれば、動画を連続再生できる。(<Entry></Entry>で1つづつはさむ)編集しなくても、これで充分では?

ブラウザに埋めこむのはめんどくさい。

Video Studio5.0でのhtml出力

 

ブラウザに埋めこんでビデオを表示

自動再生にはならない。自動再生にするには、2つの方法がある(らしい)

  1. <PARAM NAME="FileName" VALUE="http://www.***.com/***/movie.wvx">のように、.wmvではなくメタファイルを指定する。
  2. <PARAM NAME="autoStart" value="True">
    <PARAM NAME="FileName" VALUE="http://www.***.com/***/movie.wmv">
    のように、前に1行加える。

なお、Navigator用には<EMBED>タグを書く必要がある(らしい)。…めんどくさい。

別にビデオ再生ソフトを起動させる場合

たんに.wmvファイルにリンクを張ってあるだけ。これはただのダウンロードである。

Quick Timeでストリーミング

 

ライブには

放送用マシン(G3とソフト)、それにG3(OSXサーバーとそれに付属のQuick Timeストリーミングサーバー)があれば最大2000ストリームまで可能?よくわからん。研究不足。

オンデマンド

ただ.mov(ヒントムービー)にリンク張ればいいのかな?

レンダリング時間とファイルサイズを比較

10秒のDV形式AVIファイル(34MB)を使用。

使用ソフト 変換 処理時間 ファイルサイズ 備考
CompressAVI Indeo5.06に 90秒 3.4MB Windows Media Playerサポート外。
Video Studio5.0 Quick Timeに 60秒 33MB Quick Time4.0で再生できず。
Video Studio5.0 Windows Media(Dual ISDN)に 90秒 129KB 103Kで再生。
Video Studio5.0 MPEG1 NTSC高品質に 90秒 2.3MB
Video Studio5.0 MPEG2に 105秒 5.5MB 再生できず。
Video Studio5.0 Real(Dual ISDN)に 60秒 318KB 80Kで再生

 

結論

  • DVファイルフォーマット・コンバータは処理時間がかかるうえにWindows Media Playerで再生できない。Video Studio5.0で処理を統一すべし。
  • Quick Timeファイルは少なくとも現段階では不要
  • Windows MediaとRealとで比べてみると前者のが軽くてキレイ。ただしレンダリング時間は1.5倍。
  • ローカルPCで見るだけならMPEG1がいい。

Windows MediaとRealの対決

今後は同じ10秒のDV形式AVIファイルを素材に、それぞれのストリーミングファイルをくわしく比較してみた。なおWindows MediaのDual ISDNのみ、サーバーにアップして56Kモデム環境でストリーミングが可能かどうかチェックした。ほかはすべてローカルでのチェック。(RealのDual ISDNは56Kモデム環境でストリーミング可能なことはチェック済み)

レート 処理時間 サイズ 再生速度 画質 備考
Windows Media 28.8k〜100k 90秒 192K 98K サイズ小さい WEBサーバーではマルチレートは不可だと思う。
Windows Media Dual ISDN 80秒 130K 103K まあまあ見られる。バッファに、56Kモデムで30秒待つ。 この上のシングルレートは256K
Windows Media 100K〜768K 128秒 1387K 505K キレイ。 WEBサーバーではマルチレートは不可だと思う。
Real Dual ISDN 53秒(43秒だったか?) 399K 80K 動きにスジが出る
Real LAN 150K 43秒 615K 150K キレイ
Real ADSL 220K 43秒 857K 220K キレイ

さらに、1分のDV形式AVIファイルを素材に、とくにWindows Media Dual ISDNのバッファ時間がどうなるか試してみた。

レート 処理時間 サイズ バッファ時間 備考
Windows Media Dual ISDN 8分(つまり素材の8倍かかる) 758KB(13KB/秒) 3分30秒
Windows Media Single ISDN 7分50秒 386KB(6.4KB/秒) 52Kで再生。まあまあ見られるが、画面が小さい。
Real Dual ISDN 4分30秒(素材の4.5倍) 1973KB(32KB/秒)

 

ここまで調べてみて結論

  • やはりWindows Mediaのほうがファイルサイズが小さく、画質も少しキレイ。
  • 映像のほんとうの実用域は200〜300K以上。
  • ブロードバンドが普及すれば、ストリーミングではなくMPEG1ファイルのダウンロードも実用的になるのでは?ただ、それが一般化するためには大容量HDDの普及と、プロバイダやレンタルサーバーのWEBサーバーが安く大容量で提供される必要がある。