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vol.1:ぼくがスタリオンを買ったわけ

(初版日:2003年10月17日)

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当時ぼくは、7万円で買ったカリーナに乗っていました。ある日、東名高速の上り追い越し車線を走っていると、後ろからすごい勢いで一台のクルマが近づいてきました。

「んんん、あれは何だ?」

バックミラーに写ったクルマは、いままで見たことのない形をしていました。やけにいかつい、カクカクした黒いボディは、ゴキブリのようでした。ぼくはあわてて左車線にレーンチェンジをしました(追い越し車線で後ろから自分より速いクルマが来たら、ちゃんと譲ってあげましょう)。そのゴキブリみたいに黒くテカテカ光ったクルマは、茶色いカリーナST1800などには目もくれず、えらいスピードで(とその時は思った)走り去っていきました。

それがスタリオンとの最初の出会いです。いま思うとたぶん、あれはVRだったと思います。

「おー、あれ欲しい!」

いわゆる一目ぼれってやつです。いろいろ調べたら、「VRよりVのほうがバランスとれてていいよ」なんてアドバイスをくれる人もいて(←たぶんNIFTYのフォーラムだと思う)、Vを買うことにしました。

なかなかいいタマが見つからなくて、電話帳で片っ端に聞いていったところ、所沢のある業者が反応しました。そこは、アメ車だっけ、カルマンギヤだっけ、とにかく輸入車を扱ってるとこだったんですが、業販で仕入れてくるからそれを買わないかという。たしかウチまで押しかけてきたような気がする。で、その人、以前ファーストキッチンの店長やってて、そこでバイトしてたえらい年の離れた女の子を口説いてヨメさんにしたんだって。なんだか記憶があいまいだけどいいや。面白そうだったんでその人に頼んだら、川崎にある三菱のディーラーがカーセンサーに出してたやつを仕入れてきて、おんなじ値段だったかな、で売るという。見にいったら、そば屋の建物を仮店舗にしてた。

(ごぞごそ)あー出てきた、井上さんだ。店の名前はキャルウィングだ。まだあるよ、うわー、アメ車専門だあ。えーと、ボンネットとルーフの塗装が剥げてたんでそこを塗ってもらって、しめて86万円。うわ高〜い。

で、買いました。91年12月24日、クリスマスイブの日に納車です。取りに行って、所沢バイパスの直線を走ったことを覚えてます。なかなかまっすぐ走らなくて、右に左にと暴れるハンドルを必死で押さえつけながら走りました。いま思うとあれは、その後のスタちゃんとの長〜い格闘の日々を予感させる症状だったのでしょう(たぶんアイドラアームのガタ)。でもクルマをまともにいじったことのない当時の僕にはそんなことわかりません。うれしいやら、緊張するやらで、ノーテンキに夜の埼玉を走り回っていたような気がします。

(つづく)

次回は、「ぼくがスタリオンを捨てないわけ」を書くかもしれません。