涙の告発「政治的圧力あった」
会見後には“勇気”を称え、報道陣から異例の“拍手”が起こった。
ぼくは長井さんを信じ、支持し、応援します。
NHK番組改変問題 「会長了承していた」と告発者会見
長井さんによると、番組を企画した下請け会社の視点が主催団体に近かったため、「戦争を裁くことの難しさ」や歴史的な位置づけ、客観性を強調して現場を取りまとめてきたという。事前に右翼団体などから「放送中止」の要請はあったが、放送2日前の夜には通常の編集作業を終え、番組はほぼ完成していた。
(中略)
さらに翌日には、元慰安婦の証言部分など3分間のカットが指示され、通常44分の番組は40分という異例の形で放送されたという。
番組改変の指示について、長井さんは「これまでの現場の議論とはまったく違う内容。現場の意向を無視していた。政治家の圧力を背景にしたものだったことは間違いない」と述べた。
また、長井さんは「海老沢会長はすべて了承していた。信頼すべき上司によると、担当局長が逐一、海老沢会長に報告していた。会長あてに作成された報告書も存在している」と説明した。その上で、「制作現場への政治介入を許した海老沢会長や役員、幹部の責任は重大です」と訴えた。
(中略)
現場のスタッフ全員が反対したという、放送直前の3分間の番組カット。その中には中国人元慰安婦の証言も含まれていた。「被害者の声だけは何とか守りたかった。最後まで闘えなかったことを反省している」。そう言って長井さんは、再び目を赤くし、唇をかんだ。
<NHK「圧力」>海老沢会長の早期退陣訴える 長井暁氏
「会長は政治の介入を恒常化させてしまった」と、深刻な「身内の問題」を明らかにした。
「政治介入で番組内容変更」NHKプロデューサー会見
長井プロデューサーは「不利益を被るかもしれないと、この4年間悩んできた」とした上で、「NHKは独自の判断で編集したと説明しているが、現場の声を無視し、政治的圧力を背景に番組を変更した。幹部の責任は重大」と語った。
政治介入…NHK内部告発者が実名会見
長井氏は冒頭、番組内容改変の経緯を説明した後、「海老沢体制では改革は難しい。政治的介入を恒常化させている。日常茶飯」と怒りをにじませた。
NHK内部告発 会長に涙の退陣要求
長井氏は「末端の職員の不正については直ちに調査を始めて直ちに処分。会長や側近がかかわった出来事に関しては調査する能力も意思もない。海老沢体制ではNHKの改革はできない」と痛烈批判。
<NHK特番問題>内容6カ所変更 放送前、当日に挿入など
長井さんは「29日に1分間のカットを受け入れたことで、30日には3分間ものカットを押し切られてしまった。29日の改編で番組の企画意図は損なわれ、30日のカットで体はなさなくなった。あの時、徹底的に反対すべきだったと今は思っている」と振り返った。