ミニメディアに対するこだわりと、事実に対するこだわり。
この2つにかんして、ぼくは筋金入りだ。というのは、ごく一部のひとしか知らないことなので、ここでわざわざ明記しておきます。
これがなければ、さっさと素直にTVディレクターになっていたことでしょう(?)。
という前フリで。
マスメディアは紙芝居。社会を動かす力とか歴史を作る力とかは、たくさんの人を驚かせたり感動させたりした結果であって、マスのパワーが作用するためには、演出が必要だ。逆にいうと、一般にウケるように演出されたコンテンツがマスに乗り社会を動かし歴史を作る。その役割はとても重要だし、そのパワーを少なくとも間違って使わないような慎重さが、制作者側には必要。
さて、一方のミニメディアは当然ながらマスメディアとは違う。一般にウケるような演出は不要、演出なしの素材の羅列でよく、そのコンテンツを受け取った少数の人をすこしだけ驚かせたりすこしだけ感動させたりして、社会に対するインパクトはわずか。わずかでなければならない。たくさんの人がたくさんのコンテンツを発信し、その総体として社会にインパクトを与えるものだから。
マスメディアのようなハイリスク&ハイインパクトなものは、取扱注意。選別されトレーニングを積み経験を重ねた、ごく限られた者の手によって、きわめて慎重に制作されるべき。これを一般市民の手に委ねるのは危険。
だからぼくら(この場合、一般市民としてのぼくら)は、自分にできることを地道にコツコツとやるのが正解で、自分の制作したコンテンツがマスメディアのように社会に大きな影響を与えることを望まないほうが健全だと思うのだけど、どうも、市民メディアとか主張したり標榜したりしてるひとは、そう思わないひとが多いみたいだ。そりゃ、埋もれた才能が開花することはありますが、でもそれはあくまでレアケース。市民メディアである限り、ローリスク&ローインパクトであるべき。
と考えていくと、ブログってけっこう市民メディアっぽい。