こないだ朝日新聞で糸井重里がたしかこんなことを書いていた(言っていた?)。
人は、「つながり」にお金を払うのだと。
ぼくは行きつけのコーヒー豆屋がある。ちょっと遠いんだけど、豆が切れると必ずそこに買いに行く。老夫婦のやっている店だ。開業してもう20年になるし、ぼくが行き始めてからも10年以上になる。行って、いつもの豆を注文して、ついでにいろんな話をして。決して安くない支出だけど、ぼくがこれを節約することはない。それは、コーヒー豆を買いながらも、この関係にお金を払っているのだ。
(ま、他では買えない、おいしいコーヒー豆だということもあるんだけど)
安いもの安いもの。中国などから輸入された品々がそれを強力にプッシュする。どんどん安くなり、僕らはそれに殺到する。
そして、それにあわせて、あらゆるつながりがどんどん薄くなっていく。
僕らはフリーになっていく。
それって不幸なことじゃないですか?