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命あるところに死がある

うちの小さな庭は、できるだけ生き物の豊かな状態にしたいと思って、雑草を抜いていない。伸びた雑草を刈り取るだけにしている。おかげで、虫とかトカゲとかカエルとか、いろいろな生き物が跳んだり鳴いたり走ったりしていて、なんか楽しい。

で、そうした生き物たくさん環境には、まあ当たり前なんだけど死骸もたくさんある。虫の死骸はそこらじゅうにある。なにかふっと、息切れたような感じで。メダカの泳ぐ池に浮いていることもよくある。アリとか。なんで泳げないのに水に向かうんだか、理解できないんだけど。

彼ら小さな生き物は、たぶん何か考えて生きてるわけではなくて、ただ生きている。本能のおもむくままに動いて、長生きしようとか太く短く生きようとかそういうことも考えず、ふと、天敵に食われて終わるやつもいれば、僕ら人間になにげに踏みつけられて一生を終えるやつもいるだろうし、あるいは寿命で体が弱ってきて、よろよろとただ前に進もうとして、息果てるやつもいるだろう。

そんな彼らの姿を見ていると、命あるところに死がある、という、きわめて当然すぎることを思う。

死のないところには、命もない。僕らは死ぬのが怖いし、死を畏れるけど、それよりも恐ろしいのは、命もないことではないか。

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