このデジカメ、充電したての電池を使って、ばしばし撮ってみると、とてもたくさん撮れるのだ。バッテリーはリフレッシュ充電済のSONYニッケル水素電池min.2150mAhを使い、ストロボOFFで、512MBのSDカードで丸々3回分。撮る→いっぱいになる→全消去と繰り返して、3回目の全消去中にオダブツ。…ここまでもてばオンの字だ。がしかし、普通に使っていると、撮り始めてすぐに電池残量表示が「十分あり」の緑点灯から「少し減った」の緑点灯、「残量が少ない」の黄点灯、そしてさらに「残量ほとんどなし」の赤点灯に。ほとんどジェットコースターなみの進行。で、いったん電源OFFしてやると回復したり。赤点灯から次の「電池容量なし」の電源強制OFF状態にはなかなか進まなかったり。
よくわからないので、ペンタックスお客様相談センターに電話で聞いてみた。
まず、「充電後1週間以上放置した電池は自然放電のために容量不足」ということが判明。ぼくは8本のニッケル水素電池を2本1組つまり4組持っていて、順番に充電してローテーションしているのだが、1週間で4組一巡というほどヘビーな使い方はしない。つまり、充電済み電池と思っていたものが実は自然放電で電圧降下済みの使えない電池をデジカメに入れていたことがわかった。
次に、インジケーターの各表示が示す電圧はそれぞれ何ボルトなのかを尋ねたが、これがなかなかビミョーらしい。じっさいの使用で負荷をかけた状態と、電圧計で無負荷状態とでは条件が違うという。それはわかる。クルマのバッテリーでもそうだ。でも、無負荷状態で何ボルトだったら、負荷をかけるとだいたい何ボルトまで落ちるとか、目安はある。そう言うと、ニッケル水素電池の特性上、難しいのだという。ぼくは電圧計で管理しようと思っていたのだが、電圧計ではわからないらしい。電圧降下が非常にゆっくりとしたスロープを描き、最後にいきなり落ちる、というのがニッケル水素電池の特性らしいのだが、バッテリー個体のコンディションのバラつきもあれば、メーカーによる差もあるらしい。電圧じたいは充分にあっても、赤になることもあるのだとか。最後に撮影した画像の保存ができなくなる事態を避けるために、インジケーターの表示にはある程度のマージンをとっているため、赤になってもまだまだ結構撮影できたりすることもあるという。どの程度の電圧でどの表示を出すか、タイミングの取りかたが難しいらしい。バッテリーの持ち自体は、他の機種と同程度、あるいはそれ以上で、持たないということはない、と言っていた。
残量表示は電圧ベースということだったので、目安となる電圧値を教えてほしかったのだが、「公表していない」というお客様相談センターの若い女性の回答にムキになって食い下がったら、対応が男性に交替、上記のような話をいろいろ聞くことができた。クレーマーは企業にとって迷惑な存在だろうが、こちらとしては、ニッケル水素電池の特性についてのいい勉強になった。対応してくれたペンタックスの担当者には感謝します。
がしかし、ユーザーの立場からすると、そんな厄介な電池を使わにゃならんというのはちょっとねえ。それに、電流ベースで計ったほうがいいんじゃないかという気もするんですけど、どんなもんでしょう。