2月9日のサッカーW杯アジア最終予選の対北朝鮮戦、あいにく仕事のためリアルタイムでは見られなかった。あとでビデオでじっくり見たけど、とくに後半は見応えがあって、いい試合だった。
北朝鮮を見直した。いいサッカーをしてた。とくに後半、同点に追いつくまでの時間帯。正面から、正々堂々とがっぷり組む感じがよかった。
リスペクトに値するサッカーをするチームを生み育てた国なのだから、政治の世界においてもそうあってほしいと思う。それから北朝鮮サポは、若い子が多かったようだった。政治はどうあれ、ふるさとを応援する気持ちは理解できる気がする。すでに日本は、在日に限らず、また理由はどうあれ、多様な人種や民族のひとたちが移り住んでいる。多様な価値観、多様な営み、多様なコミュニケーションやネットワークがある。どんどんとそうなってほしい。日本という国を支えるのは誰でもかまわない。社会の流動性が増すほどに社会は健全になっていくような気がする。根拠はあまりないけど。
話がズレた。北朝鮮戦のことだ。GK川口がよかった。再び返り咲いた代表GKの座。一時はこのまま沈んでしまうかに思われた時期もあったけど、腐らずに努力を続けた結果だろう。時々の浮き沈みにあまりこだわってもしょうがないよなって、励まされるところが大きい。1点取られはしたが、川口はいい顔をしていた。
それから、ハーフタイム後に日本選手がロッカールームから順に出てきたとき。ひとりのガードマンが、選手が出てくるたびに敬礼を繰り返していた。たぶん彼は心のなかで、「がんばれ」と叫んでいたと思う。あれは、あの立場にいた彼にできる精一杯の応援だったのではないだろうか。彼の姿が目に焼きついた。