みんな「旬」が好きみたい。旬、もとはテレビ業界の用語だったかもしれないけど、確かなことは知らない。意味的には、ぼくが若かりし頃の「ナウ」とおんなじ。当時と変わってない。
「旬」は、時代の共通理解がないと成立しない、というより、「ぼくはどうだっていいんだけどさ、みんなが言ってるから」という、きわめて無責任、主観の不在が前提。戦時中に蔓延した気分もこんなものではなかったかと思うけど、あくまで推定。
「旬」を引っぱるのは、あくまでマスメディア。ネットで「旬」が話題になるってことは、マスメディアとネットの主従が明確で、ともに同じ方向を向き、ネットはマスメディアの補完にすぎないということ。ピラミッドのすそ野が広がっただけ。目指す頂点は同じ。
そこで起きるのは、ネタの一極集中。報道被害も比例して拡大するはず。そろいもそろって偽善者面してるから、いっそうタチが悪いかも。
ま、これを読み、なおかつ、意味を理解できるひとはごくわずかなはずで、彼らには届かないだろうと思いつつ、書かなければいけない気がして書いている。
「旬」を追っかける道具なんだろうか、ブログって。温故知新も悪くないし、それよりなにより、あなた自身はどうなのさ。そこから全てが始まるんじゃないの？
