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メダカの成長に見る、大人になるということ。

庭の片隅を掘り、そこに陶芸用の粘土で固めた小さな池を作って、メダカを住まわせています。メダカを放したのは去年の秋なので、一年目の夏になります。
メダカは5、6月頃から産卵期に入りますが、生まれた子メダカを食べちゃったりするので(たぶん自分たちの子だという認識もない)、分離して育てるのが普通ですが、自然に近い環境ということで、あえて同じ池で育てています。
ただ、やはり親メダカの脅威から少しでも子メダカを守ってやりたくて、池の一部にホテイ草を密集させ、緑藻で親メダカからの侵入を一応ブロックした場所を作りました。
「保育園」と僕は呼んでいます。

ところが最近、このブロックをかいくぐって、親メダカのスペースに進出する子メダカが現れました。
ひやひやしながら見ているんですが、親メダカが近づくと、俊敏な動作で身をかわしているようです。
親メダカのスペースは広々としていて、保育園に比べるとこちらは大海のようで、その子メダカはその大海を自在に泳ぎ、探検しているようです。
下手すると親メダカに食べられちゃったりするので命がけのチャレンジです。
でもぼくはそいつを眺めながら、大人になるってこういうことだよなあ、と、納得しちゃったりしています。
誰かの作ったディフェンシブな棲み処に安住することなく、もっと広い世界に、危険をかえりみずに出ていくというのは、やはり、青年のあるべき姿でしょう。

日本の人間の青年も、この子メダカのように、ルーティンに埋没することなく、チャレンジしてもらいたいものだと思います。

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