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2011年05月 アーカイブ

2011年05月07日

山下俊一氏と100mSV

“「100mSv以下の低線量被爆の発がんリスクはない」とは言っていない” http://goo.gl/Q6DbV との不一致 QT @hachiya: RT @hughugmagic: 今日の講演会で、…山下俊一が、100mSVまで大丈夫という表現が誤りだったと認めた(link
について。

週刊朝日2011年4月22日号に掲載された、鎌田實氏と山下俊一氏の対談記事を一部抜粋。

鎌田 低線量被ばくについては、意見がいろいろ分かれていて、まあその質問を先生には一回電話でしつこく聞きましたが、たとえば100ミリシーベルトの被ばくを受けると、0.5%ぐらいがんになる率が高くなるという研究論文も出ています。
山下 いま議論していることは、少ない量を1年間飲み続けたり、食べ続けたり、そこに住むと、自然界の数倍、あるいは10ミリシーベルトを超える。だからいまは障害は起こらないけども、将来はわからないという表現をしているわけです。僕はそれにあえて「大丈夫だ」と言うわけですよ。理由は、1回、100ミリシーベルト浴びると、細胞に傷が100個できます。1ミリシーベルト受けると細胞の傷が1個できます。1個の傷は体がすぐ治します。100個の傷はときどきエラーが起こる。遺伝子は傷がついても治るんだということが大前提です。
チェルノブイリでも、一般住民の低線量被ばくが問題ですが、唯一起きた病気は、子どもの甲状腺がんです。世界中で、内部被ばくのデータがあるのはチェルノブイリだけです。だからチェルノブイリの経験が福島に生かされるんです。日本政府はすぐに、汚染やそのときの吸入を防ぐだけでなく、口から入る食物連鎖をストップさせたわけです。暫定基準をつくって。このやり方は、チェルノブイリの教訓が生かされたと思います。
鎌田 じゃあ、食べることに関して、つまり内部被ばくを防ぐことに関しては、かなり慎重に神経質になってもいいということですか。
山下 日本人そのものが食の安全に対してセンシティブです。ハエがたかっても食べないでしょう。そういう文化に育ってますから、日本人はパニックにこそなれ、放射能汚染物質を食べ続けることはないですよ。
鎌田 1ミリシーベルトと100ミリシーベルトでは、100ミリシーベルトはもしかしたら何か起きるかもしれないというのを、先生も認めていて、1ミリシーベルトだったら、先生は、まず問題がないと思われるんですね。
山下 僕の「大丈夫」という話を聞くと、山下に騙されると言う人がよくいます。放射線自体が大丈夫というわけでは、ありません(笑)。でも、結局、誰かが現状の安全や安心を正しく言い続け、放射線を理解させないといけない。そうしなければ、大事な単位をわかろうとしなくなる。いまは天気図みたいに、ニュースで地区ごとに1時間あたり0.5マイクロシーベルトとか出てくるんです。正しく怖がるために、その安全域を示すのがわれわれの責任です。花粉症や紫外線の数値のようなものです。

ゲラチェックなしで印刷に回してるような、一部わかりづらい記事だけど、たぶん、かなり喋ったまんま起こしてるのかな。山下氏は少なくとも、100mSvが大丈夫とは言っていない。

2011年05月09日

発がんリスクについて

“100ミリシーベルトの放射線を浴びた場合、がん発生のリスクは、0.5パーセント高くなります。具体的には、一般の日本人のがんで死亡する割合は、100人のうち、30人ですが、100ミリシーベルトの放射線を被ばくした場合は、それが30.5人になります。また、100ミリシーベルトより低い量の放射線による被ばくでは、統計的に有意ながんの増加は認められないとされています。
「これまでの説明会においての主なQ&A」(平成23年4月15日現在、福島県教育庁学校生活健康課)

…ってことは、100mSvの被ばくによる「発がんリスク」0.5%というのは、やはり、「ガンにかかる率」ではなく「ガンで死ぬ率」だったか。

すると、

「99.5%以上、安全です」って表現はきっと正確ですね(=最大0.5%の発ガンリスク)。「100%の安全を確保すべく全力を傾注!」とか言えばいいのに政府。個人的にはそこまで期待してないが。
http://twitter.com/#!/fratdrive/status/65009181496848384
と以前書いたけど、これは「最大0.5%の発ガン死リスク」と書くのが正確ですね。

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