箱根駅伝を見てて思ったこと。
この社会─ぼくらが暮らす現代日本─では、結果を出した人ではなく、努力をした人が賞賛される。でも、ほんとうにカッコいいのは、結果を出すために何をしたらいいか、その最短コースとか、最適なやりかたをしっかりと考え、やるべきことをやって結果を出すってことじゃないか。
それができないから、サッカー日本代表は世界で勝てない弱小チームのままなんじゃないか。
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この社会─ぼくらが暮らす現代日本─では、結果を出した人ではなく、努力をした人が賞賛される。でも、ほんとうにカッコいいのは、結果を出すために何をしたらいいか、その最短コースとか、最適なやりかたをしっかりと考え、やるべきことをやって結果を出すってことじゃないか。
それができないから、サッカー日本代表は世界で勝てない弱小チームのままなんじゃないか。
かつて、少子化の議論で、夫婦が子どもを作らなくなった理由に、現状が不安定だったり低収入だからとか、将来が不安だからとかいう理由が挙げられ、だから政府の施策が不十分だとか悪いとかいった批判がされていた。今もそうかもしれない。
でも本当にそうか。
非正規雇用で不安定低収入でも、子どもは作れるし、育つ。子どもを育てるのは手間もお金もかかるかもしれないけど、結果なんとかなる。むしろ、子どもは励みになることがあるというか自分は励みだった。子どもには若いエネルギーがあるから子どもと日常接しているとこちらもエネルギーが出るし、子どものためにと働く気も起きる。
子どもという励ましを必要としなくなった豊かな社会だからこそ、子どもを作らなくなったのではないか。不安だから子どもを作らないんじゃなくて、逆に、満足してるから子どもを作らないくなったんじゃないか。
という逆説的意見を書き残しておく。
さっき届いた本から、備忘録として抜粋。
1906年、日露戦争が終わった翌年、日本では、国木田独歩が、短編小説『号外』で、作中人物のこんな言葉を通して、日露戦争に熱中 していた日本人の一面を描いている。※国木田独歩『号外』は青空文庫で読める。
戦争{いくさ、とルビ}がないと生きている張り合いがない、ああツマらない、困った事だ、なんとか戦争を始めるくふうはないものかしら。
─『田舎暮らしと哲学』木原武一、2017年、p249
経済産業研究所・岩本晃一氏の指摘が興味深い。それによれば、日本人の労働生産性の低さは世界的に有名で、「ものづくり」の分野でもビリに近い。いっぽう、ドイツは日本に比べて労働時間は2/3、時間当たり賃金は1.5倍、製造業の生産性も1.5倍。ドイツ人は残業しないでさっさと帰り、戸外のレストランでおしゃべりに興じているにもかかわらず「独り勝ち」と言われるほどに経済が強力、とのことだ。
岩本氏はその違いの理由を、いまだに科学的に証明できていないというのだが、とりあえず、のべつまくなしに働くことは、成果を生むには逆効果といえるか。